トイレの扉は引き戸か開き戸か

家づくりにおいて、トイレの扉の選択を引き戸にするか開き戸にするかで迷う方が多いようです。引き戸の特徴としては、引きしろの分、省スペースな間取りにできることと開閉のしやすさがあります。開き戸はそれとは逆に、戸を開くための半畳程度のスペースが必要になり、開閉する際に少し体を引かないといけない手間があります。ただ、トイレですから防音性にはこだわりたいところです。その点においては、開き戸の方が完全に優っていて、気密性も高いといえます。それぞれにメリット、デメリットがあるので、家族構成に応じて考えることがベストです。ただひとつ気を付けたいのは、開き戸の場合、外からの開くときに、必ず引き側にすること。これを押し込みにすると、トイレ内で急変など何かアクシデントがあった際に、外から救護者が扉を開けられないという事態に陥ってしまうので注意が必要です。

大きく変貌を遂げた現代の引き戸

引き戸はうるさいというのがよく言われていました。締め切る際に、日本古来からのマナーのとおり、いったん力を緩め、その後そうっと締めるということをしないとバタッと大きな音がしてしまうこと、さらに戸を開け閉めする際に敷居溝と扉が擦れる音がありました。デザイン的にも以前は和風が主だったので、近年の住宅デザインには合わないようになってしまったことから衰退が見られました。しかし、今の引き戸は以前とは様変わりしています。驚きなのはその静音性です。樹脂等でできたローラーは転がる際にほとんど音が出ず、スムースクローサー機能のあるものは、開け閉めの際、人が力の強弱をつけなくても自動的にスッと静かに締めてくれます。デザインも大きく変貌を遂げ、無垢材や、本物よりも格調の高い木目プリントが施された製品が多数出ており、現代建築にもマッチするのでとても選びやすくなっています。

狭い土地に建てるなら引き戸がおすすめ

開き戸は扉が稼働するスペースを開けておかなければならないということがあります。よほど広い床面積であれば別ですが、ほとんどの家は限られたスペースに建築する場合がほとんどではないでしょうか。それなのに扉のためにデッドスペースを作ってしまうというのは非常にもったいない話です。引き戸のメリットは扉の周りにも物が置けるということです。特に、比較的狭い空間、たとえばウォークインクローゼット、洗面所、脱衣所、浴室などは間違いなく引き戸がおすすめです。トイレも該当する空間ですが、遮音性の高さからここだけは開き戸をおすすめします。また、開き戸の場合、窓を開けて部屋に風を通したいとき、強い風に煽られて不意に閉まってしまうことがあります。小さなお子さんがいると家のなかにもかかわらず思わぬ危険に遭遇することがあるかもしれません。